乳がんと闘うsmileyの買わない・捨てないお片づけ生活

令和元年、消費税も上がるというのに…あるものを使わなきゃもったいない‼ 乳がんと闘うスマイリーが、病気を機に、買わない・捨てないをポリシーに使いきる暮らしで体と心のデトックスをめざす、お片づけブログ☺ 

白い巨塔~俳優・岡田准一考📺

こんにちは☀


乳がんの術後で、自宅静養中のスマイリーです☺



金曜日に退院後初めての診察があり、大学病院に行って来ました。

術後、胸がすごく固くなったのをシリコン注入ではと密かに疑っていたスマイリーでしたが、それは‘’腫れ‘’だとのこと。また、胸やわきが熱をもって赤くなっているのは炎症からとのことで、痛みや発赤のための抗生剤の処方と、保冷剤で冷やすワザを看護師さんから教えてもらって帰って来ました。


家族が同伴していなかったこともあり、病理検査の詳しい結果と診断については、次回の診察でうかがうことになりました。


この日、同じ病室だったがん友ちゃんの検査の結果が予想より悪かったことがわかり、自分も少なからずショックを受けたので、ひとまず週末はゆっくりしようかな、(いえ、毎日ゆっくり静養させていただいています、)と思ってダラダラしていたスマイリーです。
皆さんには、運動会や種々のイベントでお忙しい中、私ばかりのんびりさせてもらって申し訳ありません。




さて、そう言いつつも今回は芸能ジャンルから、『白い巨塔』~俳優・岡田准一考、というタイトルをつけてみましたが、何を隠そうスマイリーは、もう二十年来の岡田准一君のファンなのです。


今週5日連続一挙放送のテレビドラマ『白い巨塔』、皆さんはご覧になりましたか。


私も初日と最終回をビデオで見た他は、連夜リアル・タイムで見ておりました。



本作は、テレビ朝日の開局60周年記念番組ということで、巨匠・山崎豊子先生の同名の医療小説を、古くは昭和に田宮二郎氏、平成では唐沢寿明氏の主演でドラマ化されたのを、令和では、と言いきるのはまだ早いですが今回はジャニーズでV6の岡田准一君を主人公の財前五郎役に据え、三度目のドラマ化となったようです。


脇をかためる俳優陣も、確執のある東教授役に寺尾聰氏、友人で同僚医師の‘’いい先生‘’役には松山ケンイチ君、自分や娘の名誉のために主人公を教授につかせさらに押し上げようとなりふり構わず突き進む義理の父親役にあの小林薫氏と、これまた大変豪華なキャストで制作サイドの熱の入れようを感じました。


愛人役の沢尻エリカさんは相変わらず圧巻の美しさで、お金目あての小悪魔的な役柄かと思いきや意外に常識のある大人の女性として描かれておりその愛情表現も素直でストレートなのに対し、むしろ妻の方が、結婚をステータスを得る手段と捉え、夫の素行より教授職の地位と名誉に執心する冷たい役で、互いに干渉しない仮面夫婦を標榜しながらも実は浮気相手に嫉妬と優越感の入り混じった複雑な感情を秘める夏帆さんの演技の方が、不気味な恐ろしさと裏腹な愛を感じさせる役どころとなっています。


私は、こんな風に毎日同じ時間にテレビの前に座って連続ドラマを見るのは実は全く得意ではなく、友人が福山雅治氏のファンなので今クールのドラマ『集団左遷』も視聴率UPに貢献しようと何回かがんばったのですが長続きせず。


過去のドラマ『白い巨塔』も、田宮二郎氏の時代は子どもだったのでともかく、唐沢寿明氏の時は見ようと思えば見れたはずなのですが、全く覚えていない所をみると、一話も見ていないのでしょう。



それでも今回の『白い巨塔』は岡田君が主役だし、いわゆる‘’医療もの‘’で大学病院が舞台ということもあって興味を持って見始めましたが、正直な所、昨日の第4話までは主役の財前五郎という男の描かれ方があまりにひどく、岡田君の良さが全然出ていないどころか好感度がた落ち、この仕事は受けない方が良かったんじゃないかとさえ思いながら見ていたスマイリーでした。


民放なので、ドラマの合間のCMに岡田君がニコニコさわやかに出てくるのですが、そのギャップにも違和感を感じるほど本編では一切の笑顔もなく、美形なだけにキツく酷薄な性格に見える演技でした。




岡田准一君といえば、身長こそ小さめながら容姿端麗、抜群の運動神経で何をさせても上手な上に、武術で培った動きの型や体幹の強さからくる身のこなしが美しく、眉目秀麗、目もと涼やか、その顔立ちは‘’男性からみたなりたい顔ナンバーワン‘’にも選ばれるほど整っていて、それもハンサムだとか美男子だとかという言葉が醸し出す変な甘さや軟弱さとは無縁のキリリとした美しさ、あるいはイケメンという言葉が包含する、何でもあり・どこにでもいる‘’広い意味でのイイ男‘’とは一線を画す正統派の凛々しさで、まさに本物の‘’格好良い男‘’なのです。



もっとも近年は、『SP警視庁警備部警護課第四係』主演をきっかけに始めた武術でビルド・アップし筋肉がついたことで体に厚みや幅が出て体形そのものが変わってしまいました。


細マッチョ好みの一部のファンの間では、ゴリラみたいと評されることもあるようですが、ブルース・リーの哲学であるジークンドーにフィリピン武術のカリを極め、総合格闘技修斗に進んだ武術の腕前は今や芸能界では並ぶものなく、それどころか、俳優でなければ、各大会で優勝することも不可能ではない、と言われるほどの実力の持ち主。


今では、たくさんの俳優さんやタレント、ジャニーズの面々が岡田君に弟子入りして武術の手ほどきを受けているというのも有名な話です。




そんな‘’男も惚れる‘’岡田君ですが、私が一番好きなのは、彼の目がきれいな所です。


前述の『SP 』では、組織の上役をして、この透明感のある目を評して「いい眼をしている!」と言わせる台詞があって、ウンウン、我が意を得たり、という感じだったのに、今回の『白い巨塔』ではしかめっ面をしているか、睨むような演技が多く、目つきが本当に悪いのです。


目のことではありませんが、今回のドラマでは似たような台詞で、初見の席で「いい面構えをしている」、と言われるといった場面がありました。確かにあの目ヂカラで、相手を見返す演技が多かったですね。


それが財前五郎の傲慢さの表現なので仕方ないとしても、今回の外科医という役どころは、『SP』で見せたようなキレとスピード感のあるアクションもなく(むしろ、たまに院内を走る場面があると、走り方がSP に!)、また、『木更津キャッツ・アイ』の時のような天真爛漫さやコミカルな表現もなく、どちらかというと苦しく我慢の人生だった大河ドラマ軍師官兵衛』の主演の時のようなシビアでシブい表情の役で、まあ岡田ファンとしては、‘’大人になったな~‘’と思う反面、もっと動ける役や明るい役での岡田君を見たいという気持ちが、テレビを見ていてもありました。



特に、私が岡田君のファンになるきっかけとなった『木更津キャッツ・アイ』は、余命1年の病と言われ悩み恐れながらも毎日をオモシロおかしく、でも懸命に生きる‘’ぶっさん‘’を好演している岡田君が可愛いやら切ないやら、さらに他の主要キャストもおじーとかうっちーとか個性的な役が多く、話自体も面白い不朽の名作とあって、あのクドカン(宮藤官九郎監督)テイストが忘れられず、最近は真面目な役が多い岡田君なので‘’大人の男‘’ながらもお茶目さや可愛さが垣間見えるような役柄をまた見たいなと思っていたのです。



それなのに今回の脚本では、岡田君は主人公とはいえ地位と名誉のためなら何でもする野心家という典型的なヒール役、逆にいい先生役の松山ケンイチ君の方は演技と知りつつもすごく好感の持てる役とあまりに違いすぎ、また、悪人とはいえ普通、一抹の良心とか自分の行為に対する後悔や苦悩が書かれるものであるのにそれもなく、もとのお話でもこんなにはっきり善と悪に書き分けられているのかと、ちょっと原作にあたってみたくなったのでした。



確か、山崎豊子の『白い巨塔』は父の書棚にあったはずと部屋をのぞいた私はびっくりしました。


あんなにたくさんあった父の蔵書が、すっかり整理されてなくなっており、そこにあるのは私が母に買ったり勧めて渡したりした比較的新しい本とがん関係の本、そして父の専門だった分野の教育書だけになっていました。


いつの間に?


父のすい臓がんの罹患発覚はドラマの中の財前五郎同様本当に突然の出来事で、病気になってからは何か準備したり片づけたりする時間はなかったはずで、そんな風になる前から『パパはもう読めなかった』と言って書籍を間引いていた様子を思うにつけ、‘’読めなかった‘’という過去形の表現といい、何か自分のその先の人生について思うところがあったのではと今さらながらにしばし、父の最晩年を思い起こしてしまいました。



結局、父の書棚に『白い巨塔』は見つからず、自分も山崎豊子先生の本は『大地の子』しか持っていないので原作のキャラクター設定も確かめられないまま、最終話の今日を迎えました。




最終話、第五話。




財前五郎、いえ、岡田准一、圧巻の演技でした。





見ていない方もいるでしょうし、どこまで書いて良いのか迷いますが、とにかく、前半~いえ、ドラマの八割で不自然なくらい大げさに傲慢でイヤな奴を演じていたのは最後の一話のこのためだったのかと思うほど、人間としての財前五郎をみごとに演じきった岡田君でした。


財前五郎の弱さも、哀しさも、甘えも、悔しさも、あきらめも…そして、最後に残った、医者としての飽くなき探究心も。



俳優・岡田准一の新境地をここに見た思いです。


そして、改めて、これだけリライトされ、設定も時代も変えられてもなお、それを越えて語りかけてくる普遍の物語を紡いだ山崎豊子という巨匠の力を。





『木更津キャッツ・アイ』の大成功にも拘わらず、大きな役に抜擢されるたび、ジャニーズだから(いい役がもらえる)、あるいはジャニーズと(俳優)は違うなどと長い間言われながら、人知れず努力を重ね、作品ごとに大きな脱皮と成長を繰り返し、今では日本アカデミー賞の常連ともいえる演技者に自分を創り上げた俳優・岡田准一




今回のドラマ『白い巨塔』もまた、彼の主要作品のリストに、この先長く載ることでしょう。



岡田君は『SP 』では企画の段階から参加しており、同時に自らが武術を習い、脚本にその動きを活かした見せ場を組み込むことで、それまでのような映画の抗争場面における撃ち合いとか時代劇での殺陣といった形の伝統の中に、至近距離で、相手の肉体と正対しながら素手で闘うという新しいアクション・シーンの見せ方を開きました。


その後も彼の武術の鍛錬は続き、少しずつ昇段もしているようです。


このストイックな姿勢はどこから来るのか。


きっと、もともと頭がよく器用な上に、努力を惜しまない性格の後押しがあったのでしょう。


意外な所では、お母さんの影響でピアノも弾ける岡田君です。テレビの番組で披露しているのを見ましたが、これまた相当な腕前です。


また、‘’歴史と格闘技のオタクです‘’と自分でも言っているそうですが、十代の頃は二十歳になったらジャニーズをやめて大学に行き、社会科の先生になろうと思っていた、というエピソードもあり、歴史が大好き。
今でも歴史上の人物を演じるときは徹底的に下調べをして、何ならその方のお墓参りもして役に臨むのが岡田流。
そして、仕事がひと段落したら、これまで調べた歴史上の人物や出来事について執筆したい、そんな夢もあるようです。



ですが。

今回の『白い巨塔』での演技に、これからますます、俳優・岡田准一の出番は増えるものと確信しています。


歴史の本の執筆は、老後の楽しみにとっておいて、まだまだ、俳優・岡田准一として私たちの前に新しい顔を見せてほしいと思います。



私もまだまだ、応援していきたいと思います。