乳がんと闘うsmileyの買わない・捨てないお片づけ生活

令和元年、消費税も上がるというのに…あるものを使わなきゃもったいない‼ 乳がんと闘うスマイリーが、病気を機に、買わない・捨てないをポリシーに使いきる暮らしで体と心のデトックスをめざす、お片づけブログ☺ 

事前検査に行って来ました☀

こんにちは☀


乳がんの術後で、自宅静養中のスマイリーです☺



手術後の病理検査の結果、リンパ節4本にがん細胞があったということで、主治医の先生からの勧めと、自分でもそこから広がることに不安があったので、予定していた放射線の前に、抗がん剤治療をすることにしました。


この点では、お医者さんと自分の意見が一致して、良かったです。
インフォームド・コンセント[説明と同意]の時代、意志決定の責任は患者の側にあります。


専門家であるお医者さんの話をきちんと聞いて、まずは素直に受け入れることが大切だと思う一方で、できるだけ自分でも状況や自分の気持ちを把握・分析し、また身体感覚を研ぎ澄ませて、自分なりの意見を持っておくことも大事だと考えます。

そして、そうやって導き出した自分の意見がお医者さんの見解と一致したということは、たぶん正しい方向に進んでいる、正しい方法を選べている、と考えて良いと思います。


もしこれが、自分の意見と主治医の提案に相違があった場合、葛藤が起きますよね。
長い治療になるのに納得できないままお医者さんの言うことを受け入れるのも無理があるし、或いは自分の考えにこだわり過ぎると、自分が聞きたいことを言ってくれるお医者さんを探して走り回ることになってしまいます。


セカンド・オピニオンをもらうというなら、それ自体は良いと思いますし、もしかしたら必ずするべきなのかもしれませんが、セカンド・オピニオンの域を越えて、なかなか自分の考えを支持してくれるお医者さんが見つからないからと、次々に病院やお医者さんを変える‘’ドクター・ショッピング‘’状態は一番良くないと思います。


治療のスケジュールがストップしてしまい、次の手を打つのが遅くなりますし、専門家が二人以上同じ意見であれば、それ以上意見を求めても結論は同じだと思います。


今回は、そんな訳で、お医者さんと自分の意見が一致して良かった!
まだ不安はありますが、前向きに治療に取り組みたいと思います。



そんな訳で、病理診断の結果を聞いた時すぐに、抗がん剤治療をすることに同意し、1回目は6月12日、と決めたスマイリーですが、まずは抗がん剤のための事前検査で歯と心臓を診るということで、口腔外科と循環器内科に行って来ました。


大学病院では本来、二科受診はタブーなのですが、乳腺科の看護婦さんからも、受付でダメって言われたらコレを見せてね、と通行手形?までもらい、予約ではなく外来患者として行くので、朝早くからの通院となりました。


なぜ、口腔外科なのか…、と思っていましたが、抗がん剤により口内炎になったり、あと、しっかりしていない歯は抜けてしまうなど、かなりダメージがあるようです。
私自身、前回の抗がん剤治療で歯や歯茎にダメージを受けた上に歯磨きできなくなった時期があり、子宮&卵巣摘出で更年期症状が出て骨粗鬆症になったこととあいまって、歯がボロボロになってしまう経験をしています。
思えば、父も、経口抗がん剤TS - 1を飲んでいた時、歯を磨くのをいやがっていました。


自分がそんな風になるまでは、抗がん剤で口の中の環境にダメージが出るとは知りませんでしたし、お医者さんや看護婦さんからもそこまでの説明は受けていませんでしたが、今は時代が変わったのか、大学病院としてより手厚いケアをする方針にしてくれたのか、今回は口腔外科によるケアがもれなくついてくるようです。


抗がん剤の投与は3週間に1回ですが、今回の事前検査だけでなく、毎回、抗がん剤をする前に口内や歯の様子をチェックしてくれるとのことでした。


今回は、手術前に歯科医院に通って歯のケアは万全だったので、とりあえずそちらは大丈夫だったようです。


これまでは、何かトラブルがあっても抗がん剤のせいだとも思わずにいた部分もあったので、予測されるリスクや可能性についてお聞きすることができて良かったです。


ちなみに、今回診ていただいた先生は、自分が地元で通っている病院の、ホームドクターである先生の弟さんだということがわかってびっくりでした。他の薬の服用について聞かれ、甲状腺機能の低下症でチラーヂンを飲んでいること、近くの病院で処方してもらっていることを話した時にわかったのでした。
偶然とは言え、心強い気がするのは、やはりこんな時だからでしょうか。


循環器の方は、お決まりの心電図と、心エコーから始まりました。心電図は手術前にも受けていますし、私自身、赤ちゃんの時に先天性の肺動脈の狭窄と診断されて以降、成人するまで毎年心電図検査を受けて来ましたが、異常を指摘されたことはありません。


この先天性疾患についても、手術という選択肢もあったようですが、女の子なのに胸を切るのはかわいそう、という両親の考えで、手術は見送り、そのかわりに毎年、心電図検査を受けることになったようです。


奇しくも、高校の同じクラスには、心電図の方を診てもらっていた、当時市立病院の小児科の先生の娘さんと、同じ市立病院の胸部外科の先生の息子さんがいました。心臓の件で、山に登れなかったり体育祭に出られない私に、「オレのオヤジに手術させてれば、今頃元気に何でもできたのに」と外科の先生の息子さんが言ってくれたことがありました。腕の良い先生だとも聞いていました。「そうかもね」と言いながら、それも一理あると思いながらもやっぱり胸を切らない選択をしてくれた両親の親心に感謝している自分がいました。


今回結局、乳がんということで切ることにはなりましたが、両親が心配してくれた、‘’女の子‘’としての時間は、充分に、豊かに過ごすことができたのですから。



あっさり終わった心電図に比べ、心エコーは随分熱心に、長く診ていただいた感じがしました。手術後の心エコーとあって、切った傷が触っていないか、痛くないかと何度も気遣っていただき、女性の検査技師の方でしたが、そのナイチンゲール精神に癒されました。ちょっとした優しさにすごく反応してしまうのは、やはりこんな時だからなのかもしれません。



検査の結果を待って、循環器内科の先生に呼ばれたのは、お昼を過ぎてからでした。


肺動脈の狭窄のことも話しましたが、どこにも異常はなく、抗がん剤をしても大丈夫だとのことでした。ただ、この抗がん剤の投与により心臓に異変の起きるケースについて研究中とのことで、同意してもらえるなら投与後のデータを録らせてほしいとのお話があり、協力できる旨お伝えしてきました。


これが、大学病院なのです。


私の初めての手術は『膵胆管合流異常』というやはり先天性の病気で、ざっくり言うと、本来流れないはずの膵臓の消化液が胆のうに逆流し胆のうを溶かしている、という珍しい病気でした。
珍しい、というのは、たいていがんになって亡くなった方の体から、そのがんの原因として見つかることが多いため、このタイプで‘’生きてる‘’形を見るのは初めてだと、ドクターから言われたからです。


このまま置いておけば30年後にはがんになることが予測されるため、自分たちの学説では先に予防的に胆のうを取ることをお勧めしているが、まだがんになっている訳ではないので、がんになってから取るか、今取るかは本人次第、ご自分で決めて下さいと言われ、私は取ることにしたのでした。
簡単に決められた訳ではなく、私にとっては、インフォームド・コンセントを受ける患者側の難しさを初めて実感した出来事でした。


この時もこちらの大学病院での手術でした。それが、急な受診だったにも拘わらず、あっという間に入院と手術の日程が決まり、先に入っていた方にもいぶかしがられるほどでした。後でわかったのが、同じ病気で症状の違う方が先に入院していたため、その人と同時期に手術して予後の経過を比較・研究したいという理由でした。自分は胆管が膨らんでいないタイプ、あちらは膨らんでいるタイプでした。良いデータがとれて、医学の発展に貢献できたのならよいのですが…。


大学病院という性格上、このようなことが常にあります。

子宮がんの手術を学生さんに参観させてほしいと言われた時にはさすがに心理的に多少の抵抗もありましたが、結局は全身麻酔の身だから恥ずかしくも何ともない、と割りきって同意しました。

今後も病気に差し支えない限り、できるだけ研究には協力していきたいと思っているスマイリーです。




さて、この日は、大学病院に入院している子どもたちの学習を担当している訪問教育の先生からのお誘いがありました。

昼休みに、訪問教育の職員室に寄らないかと言うのです。

ここの大学病院の訪問教育は、自分の職場である本校が担当しており、2年前は自分も訪問教育の担当教師として学校から派遣されて大学病院に通って来ていました。
勝手知ったるなんとやらで、病院棟とは別棟の職員室にお邪魔させていただきました。


約束していた昼休みに間に合わず、午後の授業の時間にかかっていたので全員の先生にはお会いできませんでしたが、温かく迎えていただき、黒豆茶だとかルイボスティーだとか体に良さそうな心づくしのお見舞いまで頂戴してきました。ありがとうございます。


二科の掛け持ち受診で遅くなったので、時間的にさすがにもう誰も職員室には残っていないかもと思いながらも顔を出した所、訪問のチーフの先生と、この日英語の特別授業で来ていたALT [エーエルティー:アシスタント・ランゲージ・ティーチャー、外国語指導助手]の外国人の先生がいました。

まだ職員室に待機していたのは、前に自分が担当していた時にも入院していたお子さんがまた来ており、体調を考慮して30分遅らせて授業に入っているからとのこと。

クリーン・ルームにいる彼に会うために、医療用の衛生スーツを着て、マスクや帽子をかぶり、外科医のようにひじの上まで腕を洗っていた時のことを思い出しました。

みんな、がんばっているのです。

そんな気づきが、今の私には大きな力になったのでした。

そして、チーフの先生からも励ましのお言葉をいただき、また、こちらからは英語で話していた外国人の先生は、去り際になんと日本語で、「元気で、」と声をかけてくれました。

短い時間でしたが嬉しい職員室訪問でした。





とりあえずこの日は、抗がん剤治療を受けられる体であると太鼓判をいただきましたので、あとは体調管理をしながら、粛々と抗がん剤を受けたいと思います。



最後に大学病院の食堂で、ポークカレーを食べました。普通のお店やさんは、昼2時以降は、お昼休みの所が多いのです。時間は2時半を過ぎていました。

お肉は乳がんに良くないかも、と控えていたスマイリーでしたが、ちゃんと食べて体力つけないと、とそんな気持ちになった事前検査の一日でした。